2016年2月14日日曜日

いろいろな立場で想像すると、新たな価値に気づく。年賀状の広告

コンセプトを考えるときの肝は
価値の転換です。

ではその転換てどうやるのか?

それは「立場を変えて考えてみる」と
やりやすいと思います。

たとえはこちらの広告。

このキャッチフレーズは、
年賀状を送る人の気持ちではなく、
受け取る人の気持ちをイメージしたことで生まれました。

年賀状を受け取ると、うれしい。
あ、年賀状ってプレゼントみたいだ、と。



(キャッチ)
年賀状は、贈り物だと思う。

※だと思う、は価値転換するときの常套ワードですね。


(ボディ)
たった一枚の、小さくて、うすい紙。
それが年賀状です。

※ここでは後半とのギャップをつくるため、
  いかに年賀状がひ弱な存在か伝えています。


そこには何も入らない。
指輪も、セーターも、シャンパンも入らない。

※「入らない」という言葉は、
  プレゼントという発見があったからこそ出てきたのですね。


でも、そこには、あなたを入れられる。

※ここで一気にポジティブな話に変換されましたよ。


あなたの気持ちを、あなたの言葉を、
あなたの表現を入れることができる。

※あなたの何を入れられるのか、
  イメージできるように伝えていますね。


だから年賀状はすばらしい。
そう思いませんか。

※めんどくさいイメージのあった年賀状を
  ポジティブな結論へと結びつけました。
  問いかけは、読み手を参加させる手法ですね。


大切な人のもとへ。
一年で、いちばん初めに届けられるプレゼント。

※ただのプレゼントではありません。
  一年でいちばん初め、だからこそ年賀状なのですね。



この広告は価値転換系としては代表的な作品です。
アイデアを考える際に、
主体を変えれば新たな価値が見つけやすい、
という大きなヒントを与えてくれていますね。


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