2016年2月10日水曜日

広告は命を救う。学校医

キャッチは短い言葉とはかぎりません。

長くても、
はじめのフレーズで読み手を引き込めればいいのです。

今回はそんな広告から、ひとつ。


(キャッチというか、大ボディ)

セックスのことは相談しづらい。
  いきなりこの話題です。読んじゃいますよね。

性病のことは相談しづらい。
  1行目よりさらに突っ込んだ話題。先、読んじゃいますよね。

食べて、すぐ吐いてしまうことは相談しづらい。
  どんどん深い世界に進んでいます。

夜、眠れないことは相談しづらい。
※これは共感するひとが多いかも。

カラダのコンプレックスのことは相談しづらい。
  確かにそうですよね。
前の行あたりから、インパクトではなく共感をうむフレーズです。

周りから嫌われていることは相談しづらい。
  確かにこれも相談しづらいです。

大人だってそうだもの、子どもだったら、なおさらです。
  読み手、つまり大人たちの立場になってまず伝える、という細やかさ。
そして、きっちり子どもにつなげる鮮やかさ。読んでてノンストレス。


(小ボディ)
小学・中学・高校関係者の皆さん。子どもたちには「学校医」がいます。
  大ボディはひたすら「悩み」をならべ、
小ボディは解決策の説明がはじまります。

「学校医」は教師ではない。親ではない。友だちではない。だからこそ。
誰にも気兼ねなく、しかも専門的に相談に乗れることが、いっぱいあるのです。
  「学校医」つまりこの広告の商品の『何者でもない』特性にフォーカス。
そのおかげで、「気兼ねなく専門的な助言が受けられる」というメリットが生まれる。

変な言い方かもしれないけれど、私たちは子どもたちの「駆け込み寺」に、なりたい。
  前の行でメリットまで伝え、ここではつまり「◯◯な存在」と分かりやすく要約しています。

いや、もっとはっきり言います。「あの時、誰かがあの子の話を聞いてあげていたら…」
という哀しいことを、少しでも減らしたい。
  この商品の要約に留まらず、もっと突っ込んだ価値・役割を願望動詞で表現しています。強い。


(おさえ)
今こそ、「学校医」をもっと、役立ててください。 日本医師会
  「今こそ」は時代の空気を感じているからこそ出てくる言葉。
利用促進にしっかり落としています。


広告は人の命も救える。
いや、おおげさじゃなく。

だから消防士と同じくらい真剣に

日々鍛錬しないといけない。

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