2016年2月10日水曜日

おいしい時間に、おいしい人。西武

広告の可能性を広げた、あの広告をご紹介します。

糸井重里さんの「おいしい生活」。

世の中に新たな価値観を広めた広告です。



(キャッチ)
おいしい生活。

  「おいしい」に「生活」。
ありえない組み合わせですが、
だからこそ新しい価値観のメッセージになる。


(サブキャッチ)
千年も万年も。

  年始広告だけど、ここまでいっちゃう。
それぐらい先までつづく前提の、新しい提案なんです。


(ボディ)
甘いばかりじゃ、退屈です。
辛い、苦い、酸っぱい、渋い、と、
いろいろあるのがオトナの生活。

  「おいしい」のひもとき


問いたいのは味であります。

※ここで弾みをつけます。


身も心もとろけるようなおいしさ。
よく噛みしめてわかる深遠なるおいしさ、
ちょっとクセのある不思議なおいしさ、
味のないのは嫌い、まずいのはダメ。

  「どのようにおいしいのか」を解説。


自分のおいしさをさがすトリップは、
そのまま、自分の生活をさがすことらしい。

  ここで、おいしさと生活が出会います。


美味しい人に逢って、おいしい本を読んで、
おいしいファッションを見つけて、
おいしい時間を過ごす。

  「おいしい」が生活のもっと具体的なものと出逢い始めます。


そんな生活、理想に終わらせたくないな…。

  なくても通じるけど、あった方がだんぜんグッと伝わる一文。
本音がもれてる感じですね。


あなたと一緒に、西武も、
もっと食いしんぼうになるつもりの1982年です。

  あくまで「あなた」が主役。
そして「食いしんぼう」というくだけた表現。
  読み手を思いながらも、肩の力を抜いて書くことを楽しむ。

 

わかりました。
力むと読み手にもその緊張が伝わり、
楽しむと読み手にもそのワクワクが伝わる。


そういうことですよね、糸井さん?

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