ある道理が、商品特性と合致するとき
そのメッセージは強力なものになる。
それを実感させてくれる、おいしい広告をひとつ。
(キャッチ)
自然は、
自然のままが、
いちばん、おいしい。
※
確かにそうかも、という「道理」。
この商品だからこそ言える「強み」。
その接点が強いメッセージを生みました。
(ボディ)
牛乳を買うときを、想像してください。
※
導入でいきなり会話へ参加させる巧みさ。
そして「牛乳を買う」といえば主婦ですよね。
ここで読み手の選定もしてしまっているのです。
店頭では、同じように見える牛乳にも、じつは種類があります。
※ 意外な事実を披露。
ひとつだけ、覚えてください。
※ あくまで読み手(聞き手)が目の前にいる語り口。旨し。
しかも「ひとつだけ」と言われると気になる。続きを読みたくなる。
牧場で絞った牛乳を、殺菌し、
そのままパックに詰めたのが「成分無調整」の牛乳です。
※ あの馴染みある「成分無調整」だけど、たぶん誰も意味をしらない。
知ってると得する、“知っ得”センテンスですね。
何かを足したり、引いたりしていないその一杯には、
牛乳本来の自然のチカラが詰まっています。
※ 成分無調整の牛乳を、分かりやすく例えています。
その上であるチカラがあると言及。徐々に真相に迫ります。
豊富なミネラルやビタミン類。
体中の細胞に必要な、エネルギー。元気な骨をつくる、カルシウム。
明日のカラダに必要なものが、無駄なく、含まれているのです。
※ チカラを具体的にひもとき。
「体中の細胞に必要な」「元気な骨をつくる」などのメリットが
それぞれの名詞の前にあります。これがしたいから前のセンテンスでは
「自然のチカラ」という表現に留めていたんですね。
※ 「含まれているのです」という動詞で締めているのもポイント。
酪農家が365日、手塩にかけ、じっくり育んだ、自然の恵み。
※ここは信頼度を上げるための証明フレーズですね。
その恵みを、そのまま余すことなく、あなたへ。
どうか、自然をそのまま、飲んでください。
※ 「余すことなく」が効いていますね。
最後にきっちり飲用を促して締めます。
(おさえ)
こんな時代のカラダに、牛乳。
※ 「時代」と表現していますね。
つまり、「読み手のあなた」を含んだすべての人、家族ですね。
前半にあった「ひとつだけ、覚えてください」から
まんまと最後まで読んじゃいました。
「ひとつだけ」と言われ気になって読み進む。
↓
「成分無調整」の意味が知れてちょっとうれしい。
↓
「自然のチカラ」たっぷりで体にいいという、お得情報。
だいたいこんな流れですね。
一文一文あますことなく、美味しいコピーでした。
ごちそうさまでした。
0 件のコメント:
コメントを投稿