2016年2月10日水曜日

「道理」と「商品特性」の接点を探そう。全農

ある道理が、商品特性と合致するとき
そのメッセージは強力なものになる。

それを実感させてくれる、おいしい広告をひとつ。


(キャッチ)
自然は、
自然のままが、
いちばん、おいしい。

確かにそうかも、という「道理」。
この商品だからこそ言える「強み」。
その接点が強いメッセージを生みました。


(ボディ)
牛乳を買うときを、想像してください。

導入でいきなり会話へ参加させる巧みさ。
そして「牛乳を買う」といえば主婦ですよね。
ここで読み手の選定もしてしまっているのです。

店頭では、同じように見える牛乳にも、じつは種類があります。

  意外な事実を披露。

ひとつだけ、覚えてください。

  あくまで読み手(聞き手)が目の前にいる語り口。旨し。
しかも「ひとつだけ」と言われると気になる。続きを読みたくなる。

牧場で絞った牛乳を、殺菌し、
そのままパックに詰めたのが「成分無調整」の牛乳です。

  あの馴染みある「成分無調整」だけど、たぶん誰も意味をしらない。
知ってると得する、“知っ得”センテンスですね。

何かを足したり、引いたりしていないその一杯には、
牛乳本来の自然のチカラが詰まっています。

  成分無調整の牛乳を、分かりやすく例えています。
その上であるチカラがあると言及。徐々に真相に迫ります。

豊富なミネラルやビタミン類。
体中の細胞に必要な、エネルギー。元気な骨をつくる、カルシウム。
明日のカラダに必要なものが、無駄なく、含まれているのです。

  チカラを具体的にひもとき。
「体中の細胞に必要な」「元気な骨をつくる」などのメリットが
それぞれの名詞の前にあります。これがしたいから前のセンテンスでは
「自然のチカラ」という表現に留めていたんですね。
  「含まれているのです」という動詞で締めているのもポイント。

酪農家が365日、手塩にかけ、じっくり育んだ、自然の恵み。
※ここは信頼度を上げるための証明フレーズですね。

その恵みを、そのまま余すことなく、あなたへ。
どうか、自然をそのまま、飲んでください。
  「余すことなく」が効いていますね。
最後にきっちり飲用を促して締めます。


(おさえ)
こんな時代のカラダに、牛乳。
  「時代」と表現していますね。
つまり、「読み手のあなた」を含んだすべての人、家族ですね。


前半にあった「ひとつだけ、覚えてください」から
まんまと最後まで読んじゃいました。

「ひとつだけ」と言われ気になって読み進む。
「成分無調整」の意味が知れてちょっとうれしい。
「自然のチカラ」たっぷりで体にいいという、お得情報。

だいたいこんな流れですね。

一文一文あますことなく、美味しいコピーでした。
ごちそうさまでした。

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