寸分も違わず商品のことを言い当てる。
そしてそれが商品メリットを匂わせる言葉になっている。
そんな広告をご紹介します。
(キャッチ)
なにも足さない。
なにも引かない。
※ピュアであるという商品特性を、
ピュアという言葉を使わずに表現しています。
仮においしいという商品特性ならば、
おいしいという言葉を使わずに表現するのです。
すると、言葉は強くなる。
(ボディ)
モルトは眠っていたのではない。
※お酒は樽で眠っているという使い古された例えを否定。
おや、何だか今までのお酒とちがうぞ。と思わせる。
十二年間、樽の中で、ひたすら自己を磨いてきたのである。
火の出るような修業を積んできたのである。
※眠っていないのであれば、何をしていたのか?
読み手の疑問にすぐさま答えるセンテンスが続きます。
なにも足さず。なにも引かず。
ありのまま。そのまま。
※歌でいうサビ。突然、前触れなく出てきました。
こういう時は、短い言葉でパッと出す。
その無垢の、選ばれたものが奏でる一滴の響きは、
いわばソロであるのだが、
しかし、耳を澄ますと、そこには無数の響きがあるのだ。
ハーモニーがあるのだ。
※「なにも足さず、なにも引かず」という左脳メッセージを
右脳的な感情に訴えるメッセージにひも解いています。
それってどんないいことがあるのか、具体的に。
ここでは音楽に例えています。何かに例えるときは
モチーフを探すのがポイントです。
不思議なことだが、
それがピュアモルトの魅力というものなのである。
※「不思議なことだが」っているのでしょうか。
答えは、いります。読み手の心にスッと入るだめの潤滑油です。
(おさえ)
日本のウイスキーのふるさと山崎から
サントリーピュアモルトウイスキー山崎
※「日本のウイスキーのふるさと」という表現もメタファー、
つまり例えですよね。
正しくは、というか、左脳的に表現するなら「ウイスキー発祥の地」。
より深く訴えかけるために右脳的な表現「ふるさと」としたのですね。
それにしても、音楽のメタファー表現は引き込まれます。
これは広告だけ勉強してちゃ、きっとできない芸当です。
小説をよむとか、お酒をのむとか、ですかねやはり。
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