今回はわたしの大好きなコピーライター
渡辺潤平さんの作品から。
とにかく、もん〜のすごく分かりやすく
企業のやってることを翻訳した広告です。
「圧倒的にわかりやすく翻訳」系ですね。
これは事業がなんだかふわふわして伝わりにくい…
という場合に有効と思われます。
(キャッチ)
絶対、無理。
を学問する。
※ この学部で何をやっているのか、
どれだけ価値ある学びなのか、
それが「一瞬にして」伝わってきます。
(ボディ)
宇宙空間から、流星を観測したい。
地球の外にいる生命体を発見したい。
人の立ち入れない現場で活動できるロボットで、
より多くの人を救いたい。
※ キャッチが抽象的な反面、ボディですぐに具体的な話で補足しています。
しかも語尾を「〜たい」という願望系とすることで、
学生たちの存在、つまり、人の温度も同時に伝えています。
これらはすべて、千葉工業大学で進行中のプロジェクトである。
※ 「プロジェクト」というか「学び」というかで、
読み手の印象は大きく変わりますね。
断然、前者のほうが読んだ高校生はワクワクするはず。
また、1段落目で「〜たい」という語尾を続けたのに対し、
ここでは「〜である」と、文体をキュッと締めています。
あなたが諦めない限り、この世界に不可能なんて存在しない。
※ ここで起承転結の「転」。
「絶対、無理。を学問する」を読み手の立場で解説しはじめます。
絶対に無理だ。
大半の人がそう決めつける物事の中にこそ、
人知を超えた発見がある。
人類の未来がある。
※ 「絶対、無理。を学問する」の意義、価値を語っています。
私たちはそう考える。あなたは、どうだろう。
※ こういう締めって、あまり見ないですよね。
ありがちな構成は、作り手は安心するけど、読まれない。
毎回ゼロから考えないといけません。
(おさえ)
2016年4月、
工学部
創造工学部
先進工学部がスタート。
千葉工業大学
※ ここで具体的な商品がでてきます。
キャッチ・ボディでしっかり興味を持って
もらってから、ようやくの登場、ですね。
この広告を見て思うのは、
過去に習い過ぎてはいけない。ということだと思うんです。
コピー業界は過去の名作を礼賛しすぎる
よくない風習があります。
それって企業にとってもよくない。
クリエイターの未来にとってもよくない。
ゼロから考える、
それがよいこと。
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